
「制作費0円と書いてあるけれど、本当に追加料金はないのだろうか」
「安く始められても、長期契約や解約時に困らないか心配」
「月額料金を払い終えたら、ホームページは自社のものになるのだろうか」
制作費0円・初期費用無料のホームページ制作は、まとまった制作費を用意しにくい中小企業や店舗にとって、始めやすい選択肢です。ただし、ホームページにかかる費用がすべて0円になるわけではありません。
多くのサービスは、制作時の費用を月額料金へ分散したり、デザインや機能を標準化して制作工数を抑えたりすることで、初期費用0円を実現しています。仕組み自体が問題なのではなく、月額料金の内訳や契約終了時の扱いが分からないまま申し込むことが問題です。
本記事では、公的機関の資料と各社の公開条件を確認し、制作費0円が成立する仕組み、契約前に確認したい7項目、月額サービスとリース契約の違いを整理します。
結論:制作費0円は「怪しい」とは限らない。ただし総額と出口を確認する
制作費0円のホームページは、次の条件が明確であれば、合理的なサービスになり得ます。
- 月額料金と最低利用期間から総支払額を計算できる
- 月額料金に含まれるページ数・保守・更新範囲が書かれている
- 追加料金になる作業と単価が分かる
- 解約方法と解約申請期限が分かる
- 解約後のサイト・データ・ドメイン・メールの扱いが分かる
- 制作会社を変更する場合の移管条件が分かる
- 契約内容を見積書・契約書・利用規約で確認できる
反対に、「月々○円」だけを強調し、契約期間、総額、解約後の扱いを説明していない場合は、申込みを急がず確認する必要があります。
独立行政法人中小企業基盤整備機構のJ-Net21「ホームページ制作会社はどのように選定したらよいでしょうか」でも、初期費用だけでなく、運用費用や更新費用を確認し、複数社を比較することが勧められています。
なぜ「制作費0円」でホームページを作れるのか
制作費0円は、制作会社が無償で作業しているという意味ではありません。主に次の仕組みによって初期負担を抑えています。

1.制作費を月額料金へ分散している
一般的な買い切り型では、企画・構成・デザイン・コーディングなどの費用を、着手時や納品時に支払います。
月額制では、その制作費相当と、公開後のサーバー・保守・更新などを毎月の料金として受け取ります。依頼者は初期支出を抑えられ、制作会社は継続契約から制作コストを回収する仕組みです。
2.テンプレートや標準仕様で制作工数を抑えている
ページ構成、レイアウト、使用するCMS、問い合わせフォームなどを標準化すると、完全オリジナル制作よりも作業時間を抑えられます。
J-Net21も、テンプレートを利用した格安制作会社は、資金の少ない会社や個人事業主の候補になる一方、デザインの自由度が低くなる点に注意が必要だと説明しています。
標準的な会社案内サイトには十分でも、複雑な検索、予約・決済、会員機能、外部システム連携、独自アニメーションなどは対象外または追加見積もりになることがあります。
3.制作だけでなく保守・更新を継続提供している
月額料金にサーバー管理、バックアップ、システム確認、文章や画像の更新を含めるサービスがあります。
制作会社は継続的に運用を支援でき、依頼者は公開後に相談先がなくなるリスクを抑えられます。単なる分割払いではなく、継続サービスへの対価が含まれているかが重要です。
4.サイトを「納品物」ではなく「利用サービス」として提供している
サービスによっては、ホームページのデータを納品するのではなく、契約中にサイトを利用できる仕組みになっています。この場合、解約すると公開が停止し、データを受け取れないことがあります。
初期費用を抑えられる一方で、サイトを自社資産として保有したい会社には合わない可能性があります。申込み前に「解約後も同じサイトを使えるか」を必ず確認してください。
月額制と買い切り型の全体的な違いは、月額制ホームページ制作と買い切り型の比較で詳しく解説しています。
公開料金を確認すると「0円」の条件は大きく違う
2026年8月26日時点で、制作会社が公式サイトに公開していた条件を確認しました。価格の優劣を決める表ではなく、同じ初期費用0円でも比較項目が異なることを示す実例です。
| 公開サービス | 初期・月額の公開条件 | 最低利用期間・解約後など |
|---|---|---|
| ESコンピューティング | 初期制作費0円、月額8,580円(税込)。初回のみ事務手数料6,380円 | 取材・制作・ドメイン・サーバー、更新、保守を含むと記載 |
| 和田工房 | 初期費用0円、月額9,800円〜 | 最低6か月。月3時間まで更新代行込み |
| すぐ楽ホームページ | 初期制作費0円、月額6,050円(税込)・1ページ | 最低24か月。ページ追加は1ページ22,000円(税込) |
| TIMELY SOLUTION | 初期制作費0円。5ページの公開例は月額9,900円 | 縛りなし。解約後は削除、データ移行は有料。サーバー・ドメインは別途 |
参考:ESコンピューティング、和田工房、すぐ楽ホームページ、TIMELY SOLUTION

この4例だけでも、次の違いがあります。
- 月額料金とは別に初回事務手数料がある
- 基本料金で作れるページ数が違う
- 最低利用期間がない、6か月、24か月と分かれる
- サーバーとドメインが含まれるサービスと別料金のサービスがある
- 解約後のデータ移行に別料金が必要なサービスがある
したがって、「初期費用0円」「月額○円」だけを切り取って比較することはできません。同じページ数、同じ利用期間、同じ保守・更新範囲にそろえて総額を計算する必要があります。
契約前に確認したい7つの項目

1.契約期間中の総支払額
最初に「月額料金 ×
最低利用月数」を計算します。事務手数料、サーバー、ドメイン、保守などが別料金なら加算してください。
例えば、月額9,800円(税込)の基本料金だけなら、支払額は次のとおりです。
| 利用期間 | 基本料金の総額 |
|---|---|
| 6か月 | 58,800円 |
| 1年 | 117,600円 |
| 3年 | 352,800円 |
| 5年 | 588,000円 |
この金額だけで高い・安いとは判断できません。5ページ制作、サーバー、保守、更新、改善提案など、同じ期間に受けられるサービスと一緒に比較します。
制作方式別の相場を確認したい方は、ホームページ制作の費用相場と5ページ制作の料金比較も参考にしてください。
2.最低利用期間・自動更新・中途解約
確認するのは最低利用期間だけではありません。
- 契約は何か月単位か
- 最低利用期間はあるか
- 契約満了後は自動更新されるか
- 解約は何日前までに申請するか
- 最低期間内に解約した場合、残額や解約金が必要か
「解約料0円」でも、最低期間内は解約できない場合があります。反対に、最低期間がなくても、解約と同時にサイトが停止する場合があります。言葉の印象ではなく、契約書の条件を確認してください。
3.解約後のサイト・データ・管理画面
月額制には、解約後の扱いが異なる複数の方式があります。
- 解約と同時にサイトが非公開になる
- 別料金でサイトデータを買い取れる
- 一定期間利用すると無償または有償で譲渡される
- サイトは移せても、デザイン・写真・有料機能の一部は移せない
「データを渡せる」と言われた場合も、何が含まれるか確認が必要です。WordPressのデータベース、画像、文章、テーマ、プラグイン、FTP情報、管理者権限など、移転先で再公開できる状態かを書面で確認しましょう。
4.ドメインの登録者名義と移管方法
ドメインはホームページの住所にあたります。制作会社が取得を代行する場合も、登録者が自社になっているか、契約終了時に移管できるかを確認してください。
日本レジストリサービス(JPRS)は、JPドメイン名では登録者が指定事業者を変更でき、変更手続きには認証コードなどが必要になると説明しています。
契約前に確認したいのは次の点です。
- ドメインの登録者は自社か制作会社か
- 管理画面または登録情報を確認できるか
- 契約終了時に移管できるか
- 認証コードの発行や移管に手数料がかかるか
- ドメインを使った会社メールも継続できるか
サイトデータを受け取れても、ドメインを移せなければ同じURLを継続できません。
5.月額料金に含まれる更新・保守
「更新込み」「保守込み」という表現だけでは、作業範囲は分かりません。
| 確認する作業 | 条件の例 |
|---|---|
| 文章・画像の修正 | 月何回、合計何分、1回何文字・何枚までか |
| お知らせ投稿 | 原稿を誰が用意するか、投稿代行が含まれるか |
| WordPress等の更新 | 本体・テーマ・プラグインのどこまでか |
| バックアップ | 頻度、保存期間、復元費用 |
| 不具合対応 | 通常料金内か、復旧は別料金か |
| 改善提案 | 提案だけか、実装まで含まれるか |
月額料金に含まれる範囲を具体化すると、「頼めると思っていたのに別料金だった」という認識違いを防げます。
6.追加料金になる項目
制作費0円の基本プランに、すべての機能が含まれるとは限りません。特に次の項目は追加料金になりやすい部分です。
- ページ追加・ページ全体の作り直し
- 写真撮影・動画制作・ロゴ制作
- 本格的な文章作成・取材
- 予約・決済・EC・会員機能
- 多言語化・外部システム連携
- 広告運用・継続的なSEO記事制作
- 大規模な不具合復旧や改ざん対応
- サイトの買い取り・他社へのデータ移管
今すぐ必要なくても、将来追加する可能性がある項目の単価を聞いておくと、長期的な予算を組みやすくなります。
7.著作権・利用権・アカウントの帰属
ホームページには、デザイン、文章、写真、ロゴ、プログラム、テーマ、プラグインなど、複数の権利やライセンスが関係します。
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は、情報システム開発の取引構造を透明化するため、情報システム・モデル取引・契約書を公開しています。これは小規模ホームページ契約を直接定めるものではありませんが、依頼者と制作会社の役割、成果物、権利、契約終了時の扱いを明確にする考え方は参考になります。
少なくとも次を確認してください。
- 自社が提供した文章・写真・ロゴの権利
- 制作会社が作成したデザイン・文章の利用範囲
- 有料素材や有料プラグインを解約後も使えるか
- WordPress、アクセス解析、Search Console等の管理権限
- 契約終了時に受け取れるデータとアカウント
月額サービスと「リース契約」は同じではない

月額で支払うホームページ制作が、すべてリース契約というわけではありません。
一般的な月額サービスは、制作会社との間で、サイト制作・利用・保守・更新などのサービス契約を結びます。一方、リース会社や信販会社が入り、ホームページ用ソフトや機器などを対象とした長期契約になっている提案もあります。
経済産業省は、「ホームページソフトなどのリース契約はしっかり考えてから」という注意喚起資料を案内しています。
月額提案を受けたときは、次を確認してください。
- 契約相手は制作会社だけか、リース会社・信販会社も入るか
- 契約書の商品・サービス名は何か
- 中途解約できるか
- 解約時に残期間分の支払いが必要か
- 契約終了後にサイト・ドメイン・データが残るか
契約内容を理解できない場合は、その場で署名せず、契約書を持ち帰って専門家や公的相談窓口へ確認する方が安全です。本記事は一般的な確認項目を整理したもので、個別契約の法的判断を行うものではありません。
制作費0円が向いている会社・向いていない会社
向いている会社
- まとまった初期費用を抑えて公開したい
- 5ページ程度の会社案内サイトから始めたい
- 社内にWeb担当者がいない
- サーバー、保守、軽微な更新もまとめて相談したい
- 公開後に内容や問い合わせ導線を改善していきたい
- 標準仕様で十分で、特殊なシステムを必要としていない
買い切り型や個別見積もりも検討した方がよい会社
- データ・サーバー・管理権限を自社で完全に管理したい
- 独自デザインや複雑な機能が必要
- EC、予約、会員管理、基幹システム連携が必要
- 長期的に同じサイトを利用し、自社で保守体制を用意できる
- 制作会社を自由に変更できることを最優先したい
制作費0円が優れているのではなく、初期負担・必要な機能・公開後の支援・契約終了時の自由度のどこを重視するかで選択が変わります。
En-So Bloomの制作費0円・月額9,800円プラン
株式会社En-So Bloomでは、Web担当者がいない中小企業・店舗向けに、制作費0円・月額9,800円(税込)のホームページ制作を予定しています。

基本範囲は次のとおりです。
- WordPress+Lightningを使った基本5ページ
- スマートフォン対応
- サーバー利用
- 会社用メール1件
- 基本保守
- 軽微な文章・画像の修正
- 毎月1回、優先度付き最大3件の改善提案
- 問い合わせ前の疑問に答えるチャットボット
基本5ページは、例えば次の構成です。
- トップページ
- サービス・事業内容
- 会社情報
- よくある質問
- お問い合わせ
追加1ページは、既存テンプレート・同一デザイン、約5セクション、文章や写真をご提供いただく条件で20,000円(税込)が目安です。完全オリジナルデザインや複雑な装飾・機能は基本プランの対象外で、個別オリジナル制作は220,000円(税込)からご相談いただけます。
改善提案は自動反映や成果保証ではありません。内容を確認いただき、軽微な範囲を超える実装は別作業枠または個別見積もりになります。
また、最低利用期間、解約方法、解約後のサイト・ドメイン・会社メール・データの扱いは、申込み前に書面で確認できる形にします。
そのまま使える契約前チェックリスト
制作会社へ相談するときは、次の質問をそのまま使えます。
- 初期費用、事務手数料、月額料金はすべて税込でいくらですか
- 最低利用期間と、期間内解約時の支払いはどうなりますか
- 契約満了後は自動更新ですか。解約は何日前までですか
- 基本料金で何ページ・どの機能まで作れますか
- サーバー、ドメイン、SSL、会社メールは料金に含まれますか
- 文章や画像の修正は月何回・何分までですか
- 保守、バックアップ、不具合復旧はどこまで含まれますか
- 解約後も同じサイトとドメインを使えますか
- サイトデータや管理権限の移管費用はいくらですか
- 写真、文章、デザイン、テーマ、プラグインの権利は誰にありますか
- 制作会社が事業を停止した場合、サイトを引き継げますか
- 制作会社以外の会社へ保守や更新を変更できますか
回答は口頭だけでなく、見積書・契約書・利用規約など、後から確認できる形で残しましょう。
よくある質問
制作費0円なら、ホームページにかかる費用は月額料金だけですか?
サービスによって異なります。事務手数料、サーバー、ドメイン、ページ追加、撮影、機能追加、データ移管などが別料金の場合があります。基本料金に含まれる項目と、追加料金表を確認してください。
制作費0円と格安ホームページは同じですか?
同じとは限りません。制作費0円は支払時期に関する料金方式で、格安は価格帯を表す言葉です。月額料金と契約期間を掛けると高額になる場合もあるため、総支払額で比較します。
解約後もホームページを使えますか?
サービスごとに異なります。解約と同時に非公開になる、別料金で買い取れる、一定期間後に譲渡されるなどの方式があります。サイトデータだけでなく、ドメインと会社メールの継続利用も確認してください。
ドメインは制作会社に取得してもらって大丈夫ですか?
取得代行自体は一般的ですが、登録者名義、管理情報、契約終了時の移管方法を確認してください。自社名義で登録され、必要時に移管できる状態が安心です。
「SEO対策込み」なら検索順位は上がりますか?
検索順位は競合、情報量、サイトの評価、検索エンジンの変更など多くの要因で決まるため、制作だけで順位や問い合わせを保証することはできません。タイトル設定、ページ構成、内部リンク、記事作成、分析など、具体的に何を行うのか確認してください。
月額サービスとホームページのリース契約は同じですか?
同じではありません。制作会社とのサービス契約と、リース会社等が関わる契約では、契約相手、中途解約、所有や利用の条件が異なります。契約書に書かれた相手方、対象物、期間、終了時の扱いを確認してください。
まとめ:0円かどうかではなく、契約中と解約後の両方を見る
制作費0円のホームページは、初期負担を抑え、制作後の保守や更新も継続して任せたい会社にとって有効な選択肢です。
重要なのは、「なぜ0円なのか」を疑うことだけではなく、次の条件を具体的に確認することです。
- 月額料金と最低利用期間から計算した総支払額
- 基本料金に含まれるページ数・保守・更新範囲
- 追加料金になる作業
- 解約方法と中途解約の条件
- 解約後のサイト・データ・ドメイン・メールの扱い
- 制作会社を変更するときの移管条件
株式会社En-So Bloomでは、制作費0円・月額9,800円(税込)、基本5ページ、基本保守、改善提案、問い合わせ導線用チャットボットをまとめたホームページ制作を予定しています。
何を載せるべきか決まっていない段階でも、会社の強み、サービス、料金、よくある質問、問い合わせまでの流れを一緒に整理します。
相談したからといって、契約する必要はありません。
参考資料・調査元
※料金・サービス内容は2026年8月26日に各公式ページで確認した情報です。最新情報は各社の公式ページをご確認ください。
- J-Net21「ホームページ制作会社はどのように選定したらよいでしょうか」|独立行政法人中小企業基盤整備機構
- 情報システム・モデル取引・契約書(第二版)|独立行政法人情報処理推進機構
- ドメイン名の管理指定事業者の変更|日本レジストリサービス
- リース|経済産業省
- ESコンピューティング「月額定額制ホームページ制作」
- 和田工房「ホームページ制作サブスク」
- すぐ楽ホームページ「プラン料金」
- TIMELY
SOLUTION「制作費0円・月額制ホームページ制作」
基本5ページの具体的な内容は、制作費0円・月額9,800円プランの5ページ構成と追加ページの判断基準で詳しく解説しています。
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